2017年01月28日

「シェリ」 「シェリの最後」 コレット

今回はフランス女流作家コレットの代表2作の話でも。


シェリ



シェリ



ジョルジュ・サンド

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ゲーテの「ウェルテル」や
プレヴォの「マノン」のように
物語上、男性よりもその意中の
女性の方が立場上強力である…
という文学も男なので楽しく
読むわけですが、サンドの「愛の妖精」や
デュマフィスの「椿姫」のように、
そんな男女の優位性が
逆転している作品も興味深いです。




ジョルジュ・サンド

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本作もレアとシェリの
年齢差などが示す通り、
後者の文学作品の性質を持ちます。
しかし、同じ仏女流作家である
サンドが作品で示す快活な
フェミニズムとは異なり、
コレットの被造物であるレアは、
悲愴に満ちた運命を辿っていきます。
それが彼女の必然でありながらも
アルマンを愛した椿姫のように、
あまりに気高く毅然とした人物なだけに
読者に強い憐憫を誘います。





シェリの最後




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若さ、美しい容姿、そしてレア。
シェリと呼ばれる人物の全てを
司るこれらの要素だけで
構成されていた前作では、
如才ない輝きを放っていた彼。
しかし凄惨で激動を齎した
人類初の世界大戦と
普遍的に流れる残酷な時間の流れが
それら全ての要素を彼から奪ってしまう。


それに反比例するように、前作では
自身の高度な学歴や出自を生かしきれず
辛酸をなめ続けたエドメが、
シェリの出征に端を発するビジネスライフで
生き生きと自立と地位、
そして自尊心を獲得していきます。


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人妻を愛したウェルテルや、
マノンを愛したシュヴァリエの
ように心の清浄と自尊心を
喪失していくにつれ、
シェリは嫉妬深く、怒りやすく、
打たれ弱くなっていく。
恋の盲目の為に分人を持たなかった
多くの文学世界の主人公たちのような、
そんな悲しき末路か。

そのようなことを想うこの頃。




一途。それ故の脆さ。




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本作のシェリ含め、
多くの文学作品に登場する
「最終的に自壊する人格像」
というものには共通した
アイデンティティが
あるような気がします。それは、

一つの物事への異常なまでの執着。
一つの物事以外への異常な無関心。


近代の心理学には「分人」という
素敵な概念があります。
人というのは単一の人格や
生甲斐だけだとそれを否定されたり
喪失したら、自分の全てが
損なわれたと錯覚しがちです。
しかし、自らが単一でないことを

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自覚し、関心を分散し
リスクヘッジを図ることで、
一つを傷つけられても、
心に居る他の「分人」が
盾となり、歓喜や熱情に満ちた生が、
まだこの世のものであること
再確認させてくれることがあります。


文学の「最終的に自壊する人格像」に
この概念を持つ者は殆どいません。

絶望させることが文学上、
困難だからなのでしょうが、いつか僕も
そんな人間になれたら良いと思う次第。



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タグ:仏文学
posted by makomako972 at 05:00| 読書 | 更新情報をチェックする


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