2010年01月19日

マリア様がみてる MAIN MANU


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マリア様がみてる

僕の人生において、最も長い期間ファンとして楽しんでいる作品がこれで、
それこそ薔薇さまどころか、祐巳や由乃、志摩子なんかよりもずっと年下の学生の時代から読み始め、
新刊が出たと聞いては本屋に駆け込むのが数ヶ月おきの自分のライフワークのようになり、
レイニー止めをリアルタイムで食らって、パラソルが発売された日は大雨の夜であったにも関わらず、
カッパを着て自転車で本屋に突撃していました。(笑)
そうやって毎回自転車で買いに行っていたのがいつしかバイクになり…そしてクルマになり…
祐巳&祥子編最終巻であるハローグッバイの時は彼女たちより遙かに年上になっていました。
光陰矢のごとし…とは正しくこの事でしょうか。
一応完結したと言われていますが、その後も時折新刊が発売されているのはファンとしては本当に嬉しいことですね。




- Original Anime Review -




マリみて

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この作品はコバルト文庫で連載されている(僕が勝手に現在進行形だと信じている)同タイトルが
アニメ化されたもので、非常に豪華な声優陣を起用し、
独特の雰囲気を醸し出している‥というのが初見の印象でした。

この作品の登場で”お姉さま”という単語は、
このオタク業界において馴染み深いワードとなったと思います。
詳しくは原作のレビューで書きたいと思いますが、
アニメやゲームにおいて様々なスタンダードを作っていて、
僕の好きな”処女はお姉さまに恋してる”シリーズの原作者である嵩夜あや先生は、
本作に多少の影響を‥と語られているほどです。

この作品は勿論大好きで、丸十年愛読していましたが、もしこの作品が世に出なかったら、
それに影響を受けた様々な作品郡もまた生まれなかった‥と考えると
今野緒雪大先生の功績は僕にとって、本当に計り知れないです。

因みにこの第一期は、ファンの間で大人気である現役の薔薇様達が卒業しておらず、
大活躍なシリーズですので、勢いがあります。
抽象的な言い方で申し訳ありませんが‥すごい勢いがあります。(←しつこい)
原作を読んだことの無い人が、いきなり一話を観たらビックリするんじゃないかなぁ~‥
なんて思っちゃうほどに。

でもホントオススメですよ、ハマったら抜け出せない魅力がありました。




- play BGM -





・マリア様がみてる 祐巳と祥子のテーマ

2015年の春に、たまたま "マリみて" のアニメ一期を見直す機会があり、
その時に片倉三起也さんのお作りになった
この美しい曲がなんとも印象的で演奏してみました。
因みに原曲もピアノ主線ですがそれとはキーが異なり、転調させています。
エフェクトの掛け方には更に変化を加え、
単純にディレイを加えるのを止め、デフォルト設定のアナログ・ディレイに加え、
前回の "弾いてみた" で試した広域ディレイを50ms掛けています。


しかし映像と音がズレてしまっているのが失敗です。
仔細に改めるまでもなく、完成したオーディオトラックに合わせて行う
最後の録画の質を疎かにするとこういうものが出来上がってしまいます。





- Original Review -




川端康成の作品に見る百合小説












- Original Novel Review -






- マリア様がみてる -


マリア様がみてる

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さて、様々な作品に非常に大きな影響を与えたとされる本作ですが、
なんと発売されたのは1998年、なので相当息の長い作品であると言えます。

さてこの作品の概要はウィキペティア様などにお任せするとして…一応最終巻とされている
「マリア様がみてる ~ハローグッバイ~」
まで完読している僕は、改めて読み返してみて思う事は、最終巻の祐巳は、

一巻の祥子と蓉子を足して2で割った姿であるような…そんな気がとてもします。

蓉子のように薔薇様としての品格や落ち着きがあるものの…それでも
祥子のように感情が起伏が非常に大きく豊かであり、尚かつ正直者である所など、

蓉子と祥子、お互いはスールでありながらも、祐巳が好きだという所では
一致していた二人の教育の賜物なのか、それともそれ以上に祐巳自身が、
自分の姉たちに対して非常に尊敬の念が強かったということなんでしょうか。
きっと両方なんでしょうね。

更に素直じゃない瞳子や由乃を時折からかったりして喜ぶのは聖の影響ですな(笑)

いずれにしても将来リリアン女学園の全校生徒から憧れの的となる福沢祐巳の
スターダム(?)の始まりであるこの一巻は、
なんというかとても美しくまとめられている印象があります。
というのも祥子との出会いから学園祭の終わりのロザリオの授受までは
割と沢山のエピソードがあった筈なんですが、読み終えてみると「あれ?一巻でこんなに進むの?」
なんてほど盛り沢山な内容となっていて、最初のタイトルと言うこともあり
今野先生の全力投球が見ることが出来る内容となっています。





- 黄薔薇革命 -


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今回は二巻目に相当する 「マリア様がみてる。 ~黄薔薇革命~」 のことでも書いていきたいと思います。
病弱な深窓の令嬢…という表層のキャラクターから抜け出し、
快活で愛くるしい本来の由乃が登場する今巻の内容に相応しく、
ひびき先生がお書きになったこの芙蓉の笑みを浮かべる表紙の由乃には、
ハッキリとその二面性が感じられますね。彼女の人格を的確に捉えた仕上がりだと思います。

特に序盤は神秘的な雰囲気を醸し出している山百合会の面々ですが、
その中になって非常に家庭的というか親しみやすい雰囲気を持っているのが黄薔薇ファミリー
何かにつけイチャついたり、揉めたりしているイメージが強い面々ですね(笑)

そんなわけで二巻は黄薔薇革命ということで、スールの破局から復縁までの構図が描かれております。
いつも単純明快な由乃の暴走とは違い、企みがあったり、
令にとっては初のヘタ令のお披露目の回だったり、
江利子が歯医者と格闘していたりと非常に賑やかな内容ですが、
憧れの黄薔薇姉妹に近づきたいと、
便乗して何故か泣きながら妹が姉にロザリオを返却するのがブームになったりするところなどは
この年頃の乙女の心理事情を、妙にリアルに突いていると思います(笑)

それにしてもヘタれている令もヒドイ有り様ですが、
歯痛でこの非常事態にリアルタイムで関与できなかった江利子も相当ヒドイ(笑)

まあ恐らく歯医者騒動が無かったとしても面白いことが何より好きな江利子が、
果たして火消しのような仲裁をするかと言われれば…しないんじゃなかなぁ~とも思ったり。





- いばらの森 -


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三巻目に位置するこの 「いばらの森」 は、マリみてにおいても欠かすことの出来ない作品です。
この作品でマリみてを知った、或いはマリみてをより好きになった、という方が非常に多い、
初期のランドマーク的なポジションとなっています。

作品の内容は一貫して聖様一色といったものであり、シリーズ中でも最もロマンチズム色が
濃厚な描写となっていて、若者向けのドラマチックな展開が交錯します。
総ページ数も277ページと非常に多く、当人である聖も当然目立っていますが、
聖の一連の行動に翻弄される祐巳をはじめとする山百合会の面々が
とても丁寧に描かれているのも好きな点です。



同性愛を扱った作品独特の「本気度」



「不倫、浮気」と「同性愛」は創作物において共に
「禁断の恋愛」としてカテゴライズされるケースがあるようですが、
僕自身、両者は" 弊害となるものが異なる "という理由をもって決定的に違うものと認識しています。


私見に基づき、同性愛の最大の弊害とは一体何なのだろうと一通り考えを巡らせてみると、
倫理や道徳的な部分にその核心が含まれているように一見感じられますが、
もう少し考えを巡らせるとそうではないということに気付きました。
或は法的な側面から見た場合、主な先進各国に於いて同性婚は確かに禁止されているようですが、
その辺りに問題が潜んでいるのだろうか、、とも考えましたが、どうもそれもピンときません。
では同性愛にとっての最大の弊害とはなんだ?と言われると、
それは生物学的な側面から見た場合に浮き彫りになるように思われます。
本書二四十頁にはその認識が明瞭に記されており、
DSASD

「同性愛を扱った小説も読んではみたが、私の求める答えはどこにも記されてはいなかった。
次に私は、生物やその生殖に関係する本を読み始めた。
その結果思ったことは、私の体内の信号伝達装置はどこか壊れているのかもしれない、ということだった。
子孫を残したいと考える遺伝子の策略にはまって男女の恋愛が始まるのならば、
遺伝子を半分ずつ持ち寄って一つの生命をつくることができない同性の私たちが、
どうしてこのように惹かれあわなければならなかったのか。
その理由は、どうしてもわからなかった。
月のものさえ、精神的に私を責め立てるようになった。
女をやめたいなどとは思わなかったが、なぜ性別などというものが存在するのかと、真面目に疑問に感じた。」


作中の聖の悩みは思春期の女性らしく、世間に対しても自分自身に対しても徹底して辛辣で容赦がありません。
白か黒か、一かゼロか、有るのか無いのか。全ての状況認識が二進法的な解釈で構成されていて、
脆さが際立つ分、陰湿な感情の澎湃にすらもキリキリとした溌剌さと清純さがあります。
引用文中の「月のもの」は生理を意味するわけですが、
そういった女性にとって普遍的な出来事ですらもジェンダーアイデンティティーの領域で考えているこの描写から、
聖が如何にこの克服しづらい課題に苦悩しているかが明瞭にうかがえます。
倫理、道徳、宗教的な教理、そして法律という弊害ですら、
同性愛を容認している国に逃げれば何とかして逃れることはできる。
しかし遺伝子学的、生物学的な側面から示される「同性」という事実は、通常の男女間の恋愛のような関係を望む場合に
いかんともしがたい弊害であるわけです。
だからこそ、それを題材にした作品には真に「禁断」たり得る理由があり、
そこから僕自身は題材の「本気度」みたいなもの感じるわけです。

それに引き換え、同様に「禁断」に区別される類の「不倫や浮気」は生物学的に不可能であるどころか、
適順を踏めば法律にすら抵触しません。
障害など倫理や道徳、宗教的な教理程度のもので、
本人の気持ち次第で絶対克服できないものではありません。
なので、不倫、浮気に走る男女が、叶わぬ恋を糧に世間を否定し、
二人の矮小な世界にこもり、遂には「どこか二人で遠くに逃げよう!」などと言い出したところで
それによる弊害は実質的に無いに等しい(一概にすべてそうとはいえないでしょうが)
と私的には思っているのでそんな物語を記した小説などを読むと、
卑屈な僕なんかは「そう、だったら逃げればいいじゃないの」なんてヒドイことを考えてしまいます(笑)

でも聖と栞の関係はそうではありません。
後に聖は、自分が画策した栞との逃避の先にはお互いの「死」しかなかったであろうと考察しているのも
そういった前述の同性愛の認識によるところから導き出した答えだと考えれば合点がいくような気がしますね。


あと僕自身がこういった百合系作品に惹かれるのは、前述の引用より少し前に記されている

「私は栞の精神を愛していた。肉体はその器としてのいわば付属品として、価値を見いだすべきものだった」

という聖の考察にも垣間見れるように、生物学的に添い遂げられないからこそ、彼女たちの愛は性愛に依存しない純度の高いものなんだ…
という一種の幻想的な認識もあるようですが。


その他面白かったところ。



こういった作品に登場する陽気な美人orイケメンというのは過去は卑屈だったり朴念仁であったのに、
ある機会を跨いでキャラクターが変化し、現在のようになりました(逆も然り)…という設定は多いような気がしますが聖もその一人で、
暗い影を落とす過去と現在のコントラストも彼女の魅力の一つですね。

魅力といえばこの作品頃から聖蓉という不動の人気ナンバーワンカップルが出来てきたんじゃないんでしょうか。
(そういえば聖に頻りに気を揉む蓉子は、瞳子の事を気にする乃梨子にソックリですしw)

それにしても149ページのキャンキャン吠える子犬のような…と祐巳に評された由乃の怒りっぷりが個人的にツボです。 超カワイイです。(笑)

あと本屋に祥子と祐巳がいばらの森を探しに行ったときのこと、祥子が入店するなりダイレクトで店員の所に行き、

祥子「コスモス文庫の新刊は、どの辺りにあるのでしょう?」
   ~中略~
店員「こちらです。」
祥子「ありがとう。それで今日発売のいばらの森は」
~中略~
店員「こちらでよろしゅうございますか?」
祥子「それ、二冊いただきます。」
店員「はい、ただいま」


いやいやいやいやいや
…自分で探して自分でレジにもっていきなさいな(笑)

とつっこみを入れてしまう僕は小さい庶民ですわね。





- ロサ・カニーナ -


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山百合会のシステムや、その内部に居る人間たちについての一通りのエピソードを見せる段階を経て、
いよいよ 「外部勢力の台頭」 という異なった切り口のエピソードがここで生まれます。

「ロサ・カニーナは黒薔薇なのよ」

の台詞で有名なロサ・カニーナこと、蟹名静さまですが、
プティスールである一年生組が修学旅行に行った模様を収録した
「チャオ・ソレッラ」においても志摩子のペンフレンドとして登場します。

そんな二人が生徒会役員選挙においてブゥトンの座を賭けて奔走する回となるのがこの本なのですが、
そして例によって渦中の人であらねばならない薔薇さま(今回は聖)
は両者に対してはあまり深く関与しない姿勢に徹底しています。
というのも、そもそも薔薇さま三人は設定上お互いをよく知り、頭の回転が非常に速く、
尚かつ生徒代表としての立場や地位も持ち合わせているスーパーガールズ的なポジションなので、
深くもめ事に関与させすぎると、
事態が盛り上がる前に収束させなければ辻褄が合わない状況に陥るので仕方がないのですが。(笑)

それでも志摩子を公式には支援しなければならない立場にありながら、
あくまで中立主義を貫く背景にある「志摩子を信頼している」という聖のスタンス。
これだけで周りの面々が納得する理由は、
僕がリアルタイム読んでいた小僧時代には「???」というような感じでしたが、
今読み返してみると二人の関係はもはや、
言葉すら不要、むしろ邪魔…というほど崇高であることが解る内容となっていて、
いばらの森とこのロサ・カニーナ二巻連続で、白薔薇スキー量産本となっています。






- ウァレンティーヌスの贈り物 (前編) -


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新聞部のドンである三奈子から提案されたヴァレンタインの企画に
ブゥトンたちが巻き込まれていくエピソードに、祐巳のチョコレート作戦が交錯する
今回のウァレンティーヌスの贈り物(前編)は、シリーズ初の前後編という形式を取る長い話となります。


さてその本編はといえば…祥子ヒドイ(笑)
薔薇の館で祐巳を責める祥子のくだりは、状況が把握できなことに対する苛立ち…
という過去に蓉子に厳しく指摘された事に起因している事だと推察する聖には、
正しい側面は十分にあると思いますが、
とにかく大事な妹の不可解な行動の理由がわからない事に対する不安や不満が、
烈火の如き怒りの油になっているだけ…という感がやはりあります。
特に二人の関係において最も重要な変化が起こるレイニー&パラソル以前の祥子は、
非常にピーキーなキャラクターで、気は異常に強いものの、精神力も異常に脆いといった印象があり、
読んでいる僕はハラハラして面白くてイイのですが、
当の祐巳はそんな怪獣(祥子)の操縦の仕方を会得する前ですので、
振り回されまくりでなんだか不憫ですね。(笑)

そんな中、やはり聖が傷心の祐巳をいち早くリカバーさせる温室の場面はとても好きなシーンです。
この佐藤聖というキャラクターは、登場人物の中では非常によくできた人物で、

本当は優しいくせに、ちょっと意地悪なところとか、本当は思慮深いのに、気分屋的なキャラであるところとか

なのに、
本当は寂しがりのくせに、それを隠そうとして隠し切れていないところとか

流石はこの時期、マリみての人気投票において絶大な人気で軒並み一位を獲っていただけはありますね(笑)

因みにそのエピソードの終盤において聖が志摩子の性格を自分と照らし合わせるシーンでの
「私は志摩子の事を知りすぎているから、荒療治はできない」というセリフには個人的にシビれました。

勇気がないためなのか、栞と同じ轍を踏むことに対する恐怖感からか、
喧嘩してでしか…という強引な外科手術的なマネを自分にはすることが出来ない。
という自虐的な心理が込められているような、大人のセリフだなぁ~と僕は勝手に考察しています(笑)






- ウァレンティーヌスの贈り物(後編) -


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こちらの後編も人気の高い内容となっています。

まず冒頭は白薔薇姉妹のイチャイチャからスタートし、
その後祐巳と由乃のイチャイチャシーンに連結するわけですが、
ここの祐巳はなんだか天然なのか…突っ走っているのか…
眩しいくらい素直で、読んでいる方はこそばゆいやら気恥ずかしいのやら…といった感じなのですが、
でもやっぱりこういうのいいな~…とうらやましくなる感覚は、
「テレてなんかないっ」と言いながらもちゃんとその後握手してくれる由乃とシンクロしてるんでしょうかね。

その他さまざまなエピソードがあるものの、僕が特にお気に入りなのは

「紅薔薇さま、人生最良の日」

これです。
といってもこの回は蓉子が受験当日に生理で具合が悪くなり、そのままリリアンにやってくるという内容で、
何度も生理というワードが出てくるだけに男の僕が好きだ好きだと言っていると

「お前は変態なのか?」


といわれてしまいそうですが、
いつも凛々しい蓉子がフラフラのボケボケ状態になっているのは反則級にカワイイし、
なによりラストのくだり

「バレンタインデーに試験なんて最悪だったね」
聖が笑う。だが蓉子は首を横に振った。
「最良よ」
「え?」
「今日は、今までの人生で最良の日だったわ」
ゲーム終了を知らせる放送が流れた。
最高ではないか。
それでも、まだ夢から覚めていないのだから。

この締めは本当に美しくて大好きです。
今野先生は特にラストの締めがお上手な作家で、コレの他にもため息がでるような整ったラストが幾つもあります。






- いとしき歳月(前編) -


いとしき歳月(前編)

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ウァレンティーヌスの贈り物と同様にこのタイトルも前後編体制で描かれます。



とりわけこの巻は表紙が江利子なので、本編では主役的なポジションとなっていますが、
基本的には当人である江利子の不穏当な噂に翻弄される祐巳の心情を描く…
というアプローチとなっている点ではいばらの森と似ていると思います。

夜な夜な違う男性(お金持ち)と密会しているという江利子の目撃情報は、
実のところ全員家族であった…というオチは何だかとても少女マンガっぽいなぁ~、などと思いつつも、
確かにこんな可愛い妹がいたらそりゃ可愛がられるのは当然なような気もします(笑)

あと変わり種に弱いという彼女の性格はミステリアスであるにも関わらず、
いざ解明してみると至って単純なところがとても気に入っています。
雲のように掴み所が無く複雑なようで、赤い布に突進する牛のように単純ですよね。(笑)

単純と言えば、送別会で隠し芸の存在を吹き込まれて信じ切ってしまう祐巳も単純だけど魅力的です。
どじょうすくいをしている姿を見た蓉子が

もし。残念なことがあるとすれば。今の一年生が薔薇さまと呼ばれる日々を、一緒に過ごせないことだろうか。

と言っていたのは理解できますね。 僕ももっと見たかったです。






- いとしき歳月(後編) -


いとしき歳月(後編)

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こちらの後編は「マリみて」という作品の中においても極めて重要なターニングポイント的なもので、
この作品以前と以後では、やはり多少なりとも作風が変わってきます。

ファンの間でも取り分け人気がある内容で、僕も全作品中五本の指に入るくらい気に入っています。
卒業生である薔薇さま三人が、
思い思いの卒業式を迎える話である「will」「いつしか年も」の二つの話が主軸となりますが、
このwillという語は「去りゆくものの意志」と意味する語に頻繁に使用されるので、
タイトルにはこれ以上ない程則しています。

いつも真面目な蓉子が聖のマネをして祐巳に後ろから抱きついたりして脅かすかと思えば、
いつもふざけている聖が、去りゆく教室で、
一人感傷に浸っている所に来た祐巳に真剣に語りかけたりする描写は、
何気ない日常が大きな変化を伴って訪れる事への自然な予兆として、とても巧みに描かれていると思います。

ここでも聖の名言、
なにか思い残すことや託したいことはないか…という祐巳の質問に対して、

「純粋な友情が存在しているその場所に、私の意志は必要ないのよ」
「仮に祐巳ちゃんが、私に頼まれたから志摩子を助けると言う人だったとしたら、
やっぱり私は志摩子を助けてくれとは言わない」


こんな事を、聖様が大好きな祐巳が言われたら、
そのあとのキスシーンも「まあ、そうなるよなぁ~」
と思えるくらいに、祐巳の人間性や性格を衷心より信託していると言い表す最上級の言葉ですね。

因みにキスシーンといえばアニメ版のこの場面は最高のデキでした。(笑)
綺麗なピアノの旋律と共に、聖に向かっていく祐巳をスローモーションでみせる演出には感動しました。

更にその後の卒業式の当日、薔薇さま三人が、各々過去の学園生活を振り返るシーンにおいても、
三人とも各々に対しての印象が良くなかったという描写は面白いです。
アメリカ、でこちん、挙げ句には名字か名前か…という些末な問題で揉めていたお互いが、
いつしか年も巡り高等部の卒業式にまできた三人は、
可憐で颯爽とした魅力的な女性たちだという対比感が個人的に好きです。

それにしても最後の令と祥子の送辞の後に答辞をする蓉子はいくら歴戦の勇士であったとしても、
あれだけワンワン泣いた祥子を、令が颯爽とフォローした後では、
さぞかしやりづらいことこの上なかったでしょうね。(笑)






- チェリーブロッサム -


チェリーブロッサム

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――逆・隠れキリシタン

この巻で初登場の乃梨子は、色々とセンスがあるのでとっても好きなキャラクターです。
この自らに付けたネーミングもとてもキャッチーで面白いですし、なにより男っぽいところもグッド(笑)

新薔薇様主催による志摩子に対するヤラせの魔女裁判の時も、
演劇部としてノリノリで悪女を演じる悪女(当時)、松平瞳子さまの
「薔薇のお姉さま方、瞳子お役に立ったでしょうー?誉めてくださーい」
という凄まじいセリフに対して

「瞳子ー! あんた、その前に謝れよッ!!」

という勇ましい怒鳴り(笑)

志摩子さんのような可憐で華奢な姉にピッタリと収まる元気のよい妹で、
由乃と令の関係にちょっと似ているけど明らかに違うこの関係は、
聖×志摩子よりも面白いと感じる時があります。

あと瞳子に関して言うならこの時から非常に印象が良くないですネ(笑)
まあこの騒動の後、薔薇の館で祐巳を嘲笑する描写などから、
今野先生が瞳子を一種の恋敵としてのポジションに置いておられたような感じですので、
最終的には当然好きなキャラクターにはなりましたが、
当時この辺りの巻を読んでいた僕は多感な学生だったこともあり、
ガッツリそのマインドコントロールに嵌り、人知れず瞳子に憤慨していました(笑)

当時、今野先生のところにも「瞳子は絶対に祐巳ちゃんの妹にしないで下さい!!!」
という嘆願書が多く寄せられていたのも解ります。






- レイニーブルー -


レイニーブルー

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This is レイニー止め。

ですね。苦しい時期の始まりでした(笑)

おそらくは刊行されている三十冊以上のマリみての中で最も有名であり、
愛読者にとって非常に思い出深い作品は、このレイニーブルーではないかと思います。

ストーリー構成上は白薔薇姉妹の誕生、そして黄薔薇姉妹の剣道部騒動の解決という
紆余曲折を乗り越えて絆を深める話となりますが、紅薔薇のみ例外となります…超例外です(笑)

しかし本編で、祥子の自戒生活と瞳子のそれに便乗した錯乱攻撃で、
すっかり疲弊しきった精神状態の祐巳が、小笠原邸に電話を入れた時、
電話口で応対した銀杏王子が言った台詞は微妙に笑えました。

柏木さん「ちょっと車に酔って(祥子が)休んでいるんだ。」
祐巳  「車――」
柏木さん「誤解されないように言っておくけど、僕とさっちゃんが二人でドライブしたわけじゃないからね。
     瞳子も一緒だから安心して


いやいやいや!!
「瞳子」っていう単語にアレルギー反応が出てる祐巳にそういう弁解しちゃダメでしょ(笑)
肝心なときにこの人タイミング悪すぎますよ(笑)

そんなこんながあって、以前は祥子に怒られても、落ち込むか、直ちに反省するかの
いずれかであった純粋な祐巳が、嘲笑するような心理描写が出てきたりと頗る反抗期をむかえています。

そんなわけで次巻であるパラソルをさしての後書きで、今野先生が少し言及されていることですが、
私的には今回の騒動の非はやはり弁明を行えなかった祥子にあると思いますネ~。
でも唯唯、重病の床に伏す祖母の頼みを聞くことが、餞になると一心になってしまう純真さも好きな所ではあります。

あと瞳子ちゃんもこの時期、読者から非常に嫌われていましたが、それに関しては諸手を挙げて同意ですね(笑)






- パラソルをさして -


パラソルをさして

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さて、レイニー止めという責め苦にも似た長い長い時を経て発売された解決編がこの「パラソルをさして」です。
内容としては、祐巳が聖さまに助けを求めた前巻のラストシーンからのスタートしますが、
祐巳が下宿先に移動する道中、聖さまの傘をクラゲに例えたりして笑い出しそうになったり、
到着してからも加東さんや聖さまの優しさに気づいて感動したり、
かと思えば、帰宅して雨に濡れてベラベラになった教科書を見て涙したりと、
祐巳の極めて不安定な心理を粘り強く描写しています。

一夜明けて今度は由乃との友情を再確認するシーンに写りますが、、ここの由乃は反則級にカワイイです(笑)
いつもは祐巳を”さん付け”で呼んでいるのに感極まって呼び捨てで呼んで抱きつき、更に

「山百合会と一緒に私も捨てたりしないで」

「ブウトンじゃなくても、私は祐巳さんのこと大好きだからね」

「薔薇の館での、祐巳さんがいないランチタイムは寂しいよ」


のコンボ(笑)
祥子さまのことで、そっけない態度をとる傷心の祐巳を一晩、
彼女がどれだけ心配していたかよく垣間見れる美しい友情物語となっています。

そんなこんなでホクホク顔の読者にその後、襲いかかるのは食堂での

「最低」
「見損ないました、祐巳さま」
「どうしてヘラヘラ笑っていられるんですか?」


という松平瞳子様のありがたいお言葉。
あまりにありがたすぎて読んでいた僕は、思わず
このア○ァー、パチキ(頭突き)ほりこんだろかぁ~

なんて思ってましたネ。
何はともあれ、その後、弓子さんとの出会いや、
傘の奇跡的な返還などを経て祥子との確執解消に歯車は動いていきます。






- 子羊たちの休暇 -


子羊たちの休暇

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この巻前後を題材にしていたOVAシリーズのなかでは、子羊たちの休暇が最も印象に残っています。
節々でキチンと作り込まれている要素が見て取れたのが原因でしょうか…

とにかく今回はそれの原作のレビューをしたいと思いますヨ
内容といえば祐巳が祥子の別荘にお泊まりに行くというお話しで、
お金持ちと庶民…(といっても祐巳も一応社長令嬢なのですが…)
のカルチャーギャップに、非常に大きな焦点を当てた心理描写などがふんだんに出てくる、実にマリみてらしい、
とりわけ祐巳&祥子の紅薔薇姉妹らしい内容となっています。

毎回細かいところが気になる僕としては、序盤で祥子の誘いを受け、それを祐巳が家族に相談した上で、
行ってもいいか?と更に父親におねだりする場面のセリフ。

「ねえ。お邪魔してもいいでしょ?」
祐巳は、お父さんの腕をとって言った。甘えておねだりなんて、すごく久しぶり。

これがなんだかビミョ~にヤラシイ(笑)、女子高生が父親にそういう攻撃は反則ではないでしょうか。
案の定、言われた祐巳のお父さん、骨抜き状態だし(笑)

なにはともあれ、にわかに盛り上がる福沢家の残りの面々を残し、祥子との避暑地に向かいます。
行く道中もお弁当を食べたりサービスエリアに止まったりとイベント多しな感じですが、
現場に着いてからの過ごし方が、お互いの生活感が出ていて、

祐巳 → せっかく来たのだから特別なことをしよう!!
祥子 → 毎年のことなので、とりあえず普段通り宿題をしよう。

この温度差、因みに僕はバーリバリ庶民なので前者です。
旅行先でカメラ構えまくるタイプの人です(笑)

その後、現場でお金持ちのお嬢様のコワイコワイ策略に嵌っていき、
はめられた祐巳当人より祥子の方が深く傷つき、精神的に疲弊していきますが、
祐巳が持ち前の明るさと天然キャラで祥子を持ち直させるどころか、敵方の策略も見事に切り抜けていきます。

因みにこういう恥をかかせようとするお金持ちサンの策略ってよく見かけますが、
ピアノ弾いてみろ!!…ってパターンばかりなのは何故なんでしょう(笑)定番なのでしょうか。





- 真夏の一ページ -


真夏の一ページ

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今回は真夏の一ページのレビューでもする事に致しましょう。
この巻も僕の中では好きなほうの部類に入ります。
男嫌いの祥子を様々な策を練って克服させようとする山百合会の面々が可愛かったり、
あとは柏木さんが割と多く出てくるから、、というのが大きいです(笑)
と、言うのも…僕のことを良く知って下さっている方なら「そんなのいつも言ってるじゃん!」
っていわれるかもしれませんが僕は、、

金持ちのライフスタイルが基本的に好きなんです

なので、豪邸とか、高級車とか、クルーザーとか、ブランドとか、
ブラックカード…といったワードが出てくるとテンションがUPします 大幅UPです。

そんな単純な人間なので、今回の福沢姉弟が柏木家に訪れる…というのはまあ最高なワケです。
そういう意味でこれを超える話と言えば、正月に催される小笠原家での新年会でしょうか(笑)
あれもなかなか派手ですよね、特にアニメ版は。

今回の巻でそれ以外で言うなら、地味に最後の章である黄薔薇☆絵日記が面白いです。
というか…令の日記帳に、ちさとさんや江利子が少し現れただけでエラく拗ねる由乃が最高にカワイイです(笑)
そうそうカワイイと言えば、例の作戦会議をしているP29の茶店での挿絵の由乃も、
しつこいようですがカワイイです。 なんとなく令ちゃんが放っておけないのも解ります(笑)

いつもは髪をくくっている女の子が、たまーにストレートで現れたときの破壊力って一体なんなんでしょう??
私的に、こういったアニメやマンガの登場人物のみならずリアルの女の子でも
美しさ二割増し…どころの騒ぎではないんですが(5割増しくらい??)






- 涼風さつさつ -


涼風さつさつ

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涼風は数あるマリみて小説の中でもとりわけ内容豊かな巻で、
はずは弟の祐麒がとってもカッコイイのが見所の花寺とリリアンの顔合わせから始まります。
ここで始めて祐麒が花寺の生徒会長に就任していた事実が発覚したりしますが、
それも前会長からの指名によりってところが非常にマリみてらしいですね(笑)

お互いの自己紹介をするシーンにおいても不器用ながら、
気取らず、純粋に生徒会の職務を円滑に行おうとする祐麒の姿はやはり、
ブゥトンになった祐巳の姿に似ており、こういったところが、
祥子や柏木さんのようなスーパーウーマン&スーパーボーイに好印象を与えるんでしょう。

関係ないことですがリアルの世界でも、ああ、すごいなぁ~この人…って思う人には割と高確率で
打算&計算アレルギーをお持ちの方が多いような気がします(僕の周りだけでしょうか…?)

何はともあれ、その後は注目の可南子サンの登場(笑)
この巻よりず~~と後の最終巻付近であった遊園地に行く話では、すっかり瞳子の良き親友であり、
祐巳とも良き後輩である彼女もこの話ではまだ妄想ッ子です。
祐巳にひたすら自分の理想を投影し、それに則さぬ行動は全て阻害するという強硬手段で、
花寺との学園祭出席を予定する祐巳を攻撃してきます。
ここでナイスなのがやっぱり祥子。 心が憔悴しきりの祐巳に間一髪で加勢し、
持ち前の底知れぬ威圧で可南子を下がらせてしまいます。

その後、柏木さんが後輩にマジギレする珍しい場面を挟んで、
ラストの祐巳と祥子の感動のパンダシーンへと駆け抜けていきます。

因みに今野先生の小説の締めで一番好きなのがこの巻です。すんごく美しくまとまっていると思います。






- レディ、GO! -


レディ、GO!

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久々に読み返すとやっぱり面白いものです。マリみて。
この体育祭を題材にしたレディ、GO!がリリースされたのは2003年なので、
今から10年近く前ですが、当時と全く同じように笑いながら読み返せるのは予想以上に嬉しいです。

さて本編と言えば、前巻に幅を利かせてきた可南子との確執を解消するため、
祐巳が体育祭の勝利チームを予想するというオーソドックスな方法で賭をします。
祐巳が勝てば山百合会での業務を可南子が補佐し、
もし可南子が勝てば…祐巳とツーショットの写真を撮る
…という条件になっています(なんかカワイイですよね。)

そしていよいよ当日。
OVAでもこの回はありますが、生徒陣がよくある…というか他のアニメでは定番のブルマではなく、
通常の体操着だったのが何だか逆に新鮮でしたネ(笑)
世界観の保護が徹底していて素晴らしいと思います。

あと見所といえば…各山百合会のメンバーの両親(父親)が台頭してきているのが見所です。
祥子のお父様は絵に描いたようなデキる男って感じで、おとボクの主人公、
瑞穂の父親である慶行に近いキャラだなって思いました。
(設定も非常に近いから当然と言えばそうかもしれませんが…)
あとは志摩子のお父様ですか(笑)バリバリカトリックの学校に法事のカッコで現れ、
あまつさえ目立ちまくっているのにインタビューまで受けたらさすがの志摩子も絶叫しながら頭抱えるでしょうね。

因みに、いつもは凛として颯爽と振る舞う祥子が、祐巳の両親に挨拶するのを
ビビっているのはカワイイかったです。  読んでいてニヤニヤニヤニヤって感じでした。






- バラエティギフト -


バラエティギフト

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様々な内容の短編が収録されている本作ですが…私的にこれは面白いなと思ったのは…
やはり軸である江利子から襲来したお菓子セット、つまりバラエティギフトですね(笑)

前巻のレビューでは書いていませんが、密かに江利子が体育祭に来ていて、
由乃にさっさと妹を作れと急かす件の続編が今回…ということになります。
読んでいて思うのは、やはり江利子という人間は
孫の由乃が可愛くて可愛くて仕方がない…!!といったスタンスで、
言葉を換えるといじめたくて、いじめたくて堪らない…!…と言う風にも言えます。

それを如実に表している描写がまた興味深いです。
P183より、

―しかし、意外にも私に元気を与えてくれたのは由乃ちゃんだった。
競技の前から張りきっている由乃ちゃんが、私にはまぶしくて、憎らしくて、愛おしくて。
つい、昔のように突っついてみたくなったのだ。―


純粋なものが、尊くも見えるのと同時に、裏を返せば憎らしい…というのはビターな…
というか複雑なアルゴリズムのような感覚で構成されているような気がします。
どうでも良いことですが、ついこの間見ていたアニメ、魔法騎士レイアースでも、
光たち三人を倒そうとして失敗した瀕死のアルシオーネに対し、
当の光たちが、このまま死なせない、あなたを助ける!と言ったときにアルしオーネは、
「可愛いわ…あなたたち…純粋で…無邪気で…ホント
殺したいくらいにね!!!

と言っていたのも似たような感情の動きだと思います(そこまで真剣な話でもありませんが…笑)

なにはともあれ、由乃に会って突っついたことで江利子は確かに自分の愛する自分を取り戻していた…
という描写からも解るとおり、由乃は挑発にまんまと嵌ってしまい、妹を紹介しなければならない焦りに駆られるのでした。






- チャオ ソレッラ! -


チャオ ソレッラ!

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今回のようなイタリアを題材とした作品は沢山ありますが、
綿密な取材旅行を行った作者が製作した作品というのは、読むなり見るなりしたら大体直ぐに解ります。
他の作品ではARIAなども、かなり力の入った現地取材を行っているそうです。
このチャオ ソレッラの後書きで今野先生が実際に旅行に行ってきたことを言及していますが、
例えばトイレが有料であるとか、ピサの礼拝堂やジェラート屋の位置であったりと、
細かい点がリアルで、特にOVA版は実際に旅行している気分になります。

それにしても修学旅行でイタリアってスゴイですよね???
僕は中学校での修学旅行(東京)が最高峰なんで次元が違います(笑)
それでも旅費に10万円くらい学校に請求され、
親に「当日欠席でいいから(オーディオアンプ買いたいので)その金くれ」
って頼んだ事を覚えています(汗)

とりわけリリアンは私立なので、更にどえらいことになってるんじゃないのでしょうか。
まあそんな事をこの少女たちは知ってか知らずか大いに旅行を満喫していて、
久々にロサ・カニーナこと蟹名静様に再会し、お互いの近況を話し合ったりする場面なんかもあります。

ヴェネツィアに立ち寄った際、ため息橋の下を通った時に
祐巳たちが乗っていたゴンドラのウンディーネは…プリマだったりするんですかね(笑)
当の解説をしていたのが真美さんだったけど、更に言うなら男だったけど(笑)






- プレミアム・ブック -


プレミアム・ブック

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プレミアム、、、そこ言葉に全く競り負けないほど内容が濃い一冊で、
通常のPCゲームで言うところのビジュアルファンブックに位置づけられるような構成となっており、
人物紹介、アニメ版各話解説、それに各キャラの声優陣のインタビューなどが収録されています。

さて、とにかく私的に印象に残っているのは、佐藤聖役である豊口めぐみさんのインタビュー欄。
印象に残っているシーンを聞かれたのに対して彼女は、十話(いばらの森)の後半において、
志摩子にお茶を出してもらい「ありがとう」というシーンをピックアップしていますが、
その理由について本人が、

―志摩子と会話するとき、いつも意味ありげなのですが、このシーンはとても他愛のないシーンです。
だからこそ、少しこだわりました。祐巳ちゃんに言う「ありがとう」と変えてみたつもりです。―


と解説しています。
これを読んだ時、僕自身は正直に「プロだ~この人!!」と思いました(笑)
確かに聖が祐巳に接するときと、志摩子に接するときは空気感が大きく違いますが、
私的にそう感じていたのは豊口さんの演技によるものが大きいんだと
改めてアニメ版を見直したときに感じました。
なんというかイイ意味で冷たいですよね、志摩子相手だと。
チェリーブロッサムでも描写されていますが、この二人はお互い意識する距離感がハッキリしているので。

こういうアニメ化してこそ初めて発見できる、
何気ない登場人物の、精神的なニュアンスの変化を垣間見れるのはプロの仕事のお陰ですね~。


あと注目すべきはなんと言っても書き下ろしの短編「ANSWER」で、
蓉子が祥子を妹にするまでの経緯が書かれていて、なんとも興味深いです。
歴代の紅薔薇のつぼみの各面々は、妹を急かされる運命にあったんだな~と(笑)






- フェアウェル ブーケ -


フェアウェル ブーケ

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さてさて最新巻が久々にリリースされたマリみてでございますよ。前巻が発売されてからもずっと、
アマゾンに新巻登録されていないか毎月欠かさずチェックしていた努力が数年ぶりに実りました(笑)

肝心の内容は短編7作に、新山百合会の面々の書き下ろしを複合させた内容となっていて、
なんとも贅沢な仕様となっております。
その中でもなんとなく印象深かったのがプライベートTeacherおっぱいクッキーの二作。

前者はリリアンの級友である貴良が、
同級生でお嬢様である華奈子のところに家庭教師にやってくる数日の出来事を綴った内容。

特に、世間知らずな華奈子に対して、様々なことに対し豊富な知識や経験を持つ貴良が、
本来の数学を教えることのみならず、本筋と外れた自転車の乗り方を教える場面は非常に気に入っています。

なんというか…実際、様々な人の人生の傍らで、
誰しもこういう貴良のようなポジションの人がいるんじゃないでしょうかネ。

自分が無知だと言うことを悟らせてくれる人であり、
前に進むきっかけを与えてくれる人であり、
自分の視野や可能性を見えるようにしてくれる人…ですな。

きわめつけに最後、バスに乗った貴良を無我夢中で追いかけた後、
自分の将来に思いを馳せる華奈子の心中がなんとも最高。
こういう話は大大大好きなワタクシです(笑)

後者のおっぱいクッキーは単純に、

クッキーを焼いてこい → は? クッキー?? → そうです。最終日に。

この二人の短いやりとりだけで、
その周りにいた学生たちの将来の進路を各々決定づけているところがメチャシュール(笑)
様々な視点からの場面考察が推理小説っぽくてGOODです。

そして肝心の新山百合会の面々はといえば…唯唯単純に思うことは一つ。

もっとこの面々の活躍を読みたい!!ってこと(笑)

特に最後の祥子と祐巳が、今年も避暑地にある別荘に行く予定を立てている場面なんか、ホントに思いますよ(泣)

これは子羊たちの休暇2、切に希望ですネ。



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posted by makomako972 at 21:50| ANIME  REVIEW | 更新情報をチェックする


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