2011年02月12日

「吸血鬼カーミラ」  Joseph Sheridan Le Fanu

本作は、アイルランド人作家シェリダン・レ・ファニュが1872年に著した怪奇小説です。

さて、この作品を知ったのはもちろんと言うべきかおとボク2です。
作中、千早と薫子が学院祭の劇の演目としてこの「吸血鬼カーミラ」を演じており、
何となく興味を惹かれたので読んでみた、、といったような経緯です。

吸血鬼カーミラ

読んでみて驚いたのは、全編通してローラの回想録という視点から構成されており、
例によって末尾解説を見てみると同氏の作品に於いてこのような形式を取っている作品は
稀有であるらしく、殊更卑猥な描写になるような事態を巧みに回避していると
創元推理版訳者、平井呈一氏は解説していますが、、
私的には狼狽するローラの心情を本人視点から生々しく説明させている事も相俟って、反って背徳的というべきか…
このほうが妙に卑猥な感じがするのは僕が変態だからでしょうか?

とはいえ無類の「八重歯フェチ」の自分としては
西洋人形のような美しい娘カーミラが実は吸血鬼で、
鋭い八重歯(牙です)が微笑んだときにチラリと見える様を想像するとそれだけでニヤニヤするにも関わらず、
その八重歯(牙だっての)をこれまた寝室で寝ている美しい少女ローラの首筋に突き立てようものなら
それだけで最高に興ふn………いや…これ以上はやめておきましょう(笑)

因みに冒頭、城で暫く療養する事となったカーミラの部屋に、初めてローラがやってくるシーンがありますが、
お互いの存在が、幼少期に見た同じ夢に登場した美しい少女であること認識したときのカーミラこの台詞が私的に興味深かったです。

「わたくし、あなたに魅入られたようになって、ベッドに上がって抱きついたのよ。
たしかそのまま二人して眠ってしまったんだわ。そうしたら、いきなりキャッという声で
目がさめましたの。あなたがベッドの上に坐って悲鳴をあげていらっしゃるものだから、わたくし、びっくりして
床の上にずり下りたまではわかっているんだけど、それからしばらく意識を失ってしまったのね
正気に返ってみたら、わたくし、いつのまにかまた子供部屋にいるのよ。それ以来、あなたのお顔を、
わたくし忘れたことがありませんわ。他人のそら似なんてものじゃなくてよ。
あなたはむかしわたくしが見たおねえ様ですわ!」


出ましたお姉様!(笑)
今から120年前、一世紀以上前の作品であろうと百合作品には決して欠かすことのできないワード

それは「お姉様」

素晴らしいと思います。
近代(ソフト)レズビアニズム小説の金字塔と位置づけられ、「お姉さま」という言葉を広く知らしめた今野緒雪先生のライトノベル、
「マリア様がみてる」シリーズの第一巻初版の発売より実に126年前、
既にこの言葉を自在に操る外国人が居たとは、、、、レ・ファニュ…! おそろしい子…!!


そして更にその後、カーミラのレズビアニズムが更に華々しく開花していく様がローラによって語られます。

本編P286より
わたくしの不思議な美しいお友だち(カーミラ)は、どうかいたしますと、一時間もケンもホロロにツンとしていたあとで、
きゅうにわたくしの手をとって、惚れ惚れと握っては握り返し、
なんどもなんどもそれを繰り返しながら、わたくしの顔をドロンと燃えるような目つきでじっと見つめて
ほんのり顔を上気させ、切ない息づかいに服の胸もとをハアハア膨らましているような時がよくございました。
まるでそれは恋するものの切ない思いみたいで、わたくしはもうほとほと困ってしまって、
いやでいやでならないのですけど、どうにもなりません。ギロギロした目つきをしながら、
わたくしのことを引きよせますと、熱い唇でわたくしの頬をあちこちなめまわして、
まるですすり泣きでもするかのような声で囁くのでございます。
『あなたはわたくしのものよ。きっとわたくしのものにしてよ。わたしとあなたは、
いつまでもいつまでも一つのものよ』そういって、震えているわたくしをそっと押しやって、
いきなり小さな手で目をおさえながら、椅子にのけぞるのでございます。




……

………

おっと、俺としたことが…鼻から血が出てきたZE(キリッ)


なんというかローラ(受け)&カーミラ(攻め)というポジションが精神的部分で明確に定められている点も驚嘆すべきかもしれませんが、
吸血鬼ものですので当然ミステリー形式の文章構成をとっている為、
ジリジリと純粋無垢なローラがカーミラの性癖に追い詰められていく様が生々しく描写されているのも凄かったです。
そういった意味では、数ある吸血鬼ものの中でも最古と言われるこの作品は純粋な文学としても素晴らしいものがあると思いますが、
ミステリー、そしてレズビアニズムを扱った古典的文学に於いても秀でたものがある一作ではないかとも感じているところです。


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posted by makomako972 at 01:28| 読書 | 更新情報をチェックする


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