2011年02月25日

乙女の港 川端康成

純文学としてレズビアニズムを連想させる小説は、おとボク2からの紹介であるレ・ファニュ作 吸血鬼カーミラ以来。
ノーベル文学賞を受賞した作家の作品という意味ではA.ヘミングウェイの「老人と海」以来ということなりますが、
今回も素晴らしい古典の名作に出会えたなといった心境で、この小説を読み終えた僕時点の僕の感動たるや、、、といった所です。
それは喩えるならあのSF小説の傑作、R.ハインラインが書き下ろした「夏への扉」の主人公ダンのように、
タイムマシンに乗って当時の川端康成さんに会いに行き、「よくぞこんな素晴らしい作品を書いて下さいました」と云って、
氏の指の骨が折れるほど熱意ある握手をし、純金で偽造した受賞メダルを三個は差し上げたいほどでしょうか(笑)
同様の意味で言うなら、マリア様がみてるを全巻を二回ずつ読み返すほどのファンである僕としては、今より遡ること八十年近くも昔、戦前の時代に
この少女の友に連載されていた「乙女の港」に熱狂した少女たちも些か他人には思えない(笑)
武蔵野か横浜かの違いだけのミッションスクールという舞台設定。
ベルトがあるか、ないかというだけの差で描かれるセーラー服。
-S- エスと呼ぶかスールと呼ぶかの差で描かれる先輩と後輩の友情。
洋子か、或いは祥子という名前の差だけで描かれる美しく可憐な先輩(二人の表面的な性格はどえらい差異ですが笑)
それ以外にも、体育祭などの学校行事に直向きで熱心な学生、なのに些細な噂話にめがない級友たちなど、
百合作品独特の甘美な魅力的要素が全て鏤められており、
尚かつそれらの設定が絶妙なかたちで文中で運用されている点に至っては正しく筆舌に尽くしがたい感動でした。
(どんだけ学園百合ものが好きなのって感じですが笑)

今野先生が「マリア様がみてる」の執筆に当たった当時、戦前に社会現象を巻き起こしたこの純文学的でありながら
驚くほどにモダンなライトノベルにみられるような親しみやすさを兼ね備えた傑作中の傑作といって差し支え無いと思われる
作品に何らかの着想を得たのかどうかは不明ですが、
少なくとも戦前から戦後、更には高度経済成長期やバブル景気に湧く華やかな時代を超え、様々な業種のみならず、ありとあらゆる事柄同様、
七十年前から比べればこの国のアカデミズムも著しく変化したのは疑いようもない事実だと認識している僕にとっては、
当時、連載されていた少女の友に熱狂した読者と同じように、ほんの数年前に「マリア様がみてる」がライトノベル界で圧倒的な人気を博した事は、
単純な喜びやシンパシーから、或いは一種の恐ろしさすら感じるほどでした。
例えばそれは、この小説の初めの部分に、当時「乙女の港」の熱狂的な読者の一人であったことをノスタルジックを込めて回想なさっている瀬戸内寂聴氏のように
現在二十五才の僕が、これから五、六十年後の未来に生きるとき、その時代の女学生は前述のR.ハインラインや、
或いはアーサー.C.クラークすらも全く想像し得なかったようなハイテク機器を使用して学校の授業を受けているかもしれないません。
そんな時代の若者が「乙女の港」や「マリア様がみてる」に設定がそっくりな小説を嬉々として呼んでいるという姿は、あまり想像できない(笑)
いや、以外とそういうものなのでしょうか?トラデショナルとは何時の時代も等しくその魅力を与え続けるのでしょうか。
それだけの力を持つことは今更僕なんかが力説せずとも、きっとファンの方々にとってはそんなことは百も承知なのでしょうが、
改めてこの二作品は得も言われぬ力を秘めているのだなと感じています。

乙女の港

作中に於いては
終始それこそ聖母のような神聖で高潔なキャラクターとして描かれる洋子も、終盤に三千子が克子と仲睦まじく語り合う姿を垣間見た後、
黒板の写しを行う作業を相次いでし損じる姿には等身大の女子高生の姿としての彼女が垣間見ることができ、とてもキュートで愛敬がありますね。
中盤、避暑地として訪れる軽井沢での克子の執拗な誘惑の数々に翻弄される三千子の姿に読者の一人として大いにハラハラしましたが、
最終的には全て丸く収まり、スッキリと読み終えることができるのも私的には嬉しい点です。


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posted by makomako972 at 11:38| 読書 | 更新情報をチェックする


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